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5.接地工事

4)接地極の腐食

接地抵抗上昇の代表的な事例の一つに“接地極の腐食”があります。
金属は、熱力学的に不安定な状態であり元の安定な状態に戻る作用が働きます。このように、金属が元の安定な状態に戻る作用の時に、腐ったり、さびたりして形がくずれる状況が発生します。このような現象を金属の“腐食(酸化)”と呼んでいます。
接地極も金属でできていますので、当然ながら腐食が発生し、いずれは接地極としての性能を満足できない状態に陥ります。接地極の使用環境は、場合によっては非常に苛酷な条件で使用され、あっという間に朽ち果てて行く場合もあります。実際に私達は、そのような実例を多く目にしてきています。また、大気中に置かれた構造物などとは違い、一旦埋設された接地極は、その状況が容易に観察できないため、問題が発生してから分かったという事例も少なくはありません。
腐食は、ほんの少しの知識と施工時の対策で、数年、数十年もの寿命が延びる可能性を持っています。そのため、このような状況に陥るまでの時間を如何に伸ばしていくかということも考えて行かなければならないのです。このような金属材料の腐食現象と防食方法を正しく理解することは、単に経済的な損失を防ぐだけでなく、資源と環境の保護にも必要なことと考えています。

図5−4 直流電気鉄道に対して水平方向に埋設された接地線腐食事例(迷走電流による腐食) 図5−5 条件が大きく違う土壌を貫いている接地棒に発生した腐食事例