付与するべき性能を創造し、検証する技術
01 支線アンカーの検証
電柱を支える支線アンカーは、目標とする耐張力を発揮すること、また、このとき外力に対し変形しない機械強度が求められます。これらを確認するために日本地工では、様々な試験設備並びに検証する技術を有しております。以下に支線アンカーの検証方法の1例をご紹介します。
FEM解析
支線アンカーをモデル化後、膨大な実績を基にアンカーに生じる地盤抵抗を想定し、FEMによる構造解析の実施。FEM解析結果や経験をもとに、アンカーの最適化(例えば、板厚・材質の選定や構造の変更)設計を実施します。
機械強度試験
最適化されたアンカーが、機械強度試験によって有害な変形がないことを確認します。なお、このときの荷重は支線アンカーに求められる耐張力の1.5倍以上に設定しています。また、過酷な打込み状況を模擬した地盤で打込み強度試験を実施し、変形しないことも確認します。
耐張力試験
支線アンカーに求められる耐張力は、条件によって異なります。最適化されたアンカーが、実際のフィールドで目標とする耐張力を確実に発揮するのか確認します。なお、場合によっては、実際に道路盛土を再現し検証します。
1アンカーモデル化 
2アンカーFEM解析 
3機械強度試験 
4打込み強度試験 
5法面での耐張力試験 
6道路盛土を再現した試験場 
支線アンカーの検証風景
02 アースの検証
アース(接地)は、保安用、通信・弱電機器の安定動作用、避雷設備用、静電気防止用など、多くの施設等でそれぞれ違う目的を持って活躍しています。日本地工は様々な検証技術を有し、高い品質を保持しています。
接地電極(ステップアース)品質検査
ステップアースのリード線接続部や、継部(ねじ接続)に、引張荷重試験、接触抵抗試験、大電流耐力試験などを行い、接続部の抜けや破断の有無、接地電極の健全性を定期的に確認しております。
接地抵抗測定
あらゆる接地形態に応じて最適な測定手法をご提供します。現在、稼働中の発電所・変電所の接地抵抗測定で大活躍している異周波交流電圧降下法は、大きなノイズが存在する環境下でも低電流・低電圧で高精度な接地抵抗測定を実現する画期的な手法です。
その他の測定・試験・開発
接地の安全性・健全性を確認するために、様々な測定・試験を行っています。またお客様のご要望に合わせた接地製品の開発も行っています。
1異周波交流電圧降下法
2リード線接続部の引張荷重試験
3漏れ電流測定
4リード線接続部の過電流耐力試験
5電圧降下法による接地抵抗測定
6導通測定
7接触電圧測定
アース各種の検証風景
03 杭の鉛直および水平載荷試験
杭の鉛直および水平載荷試験は、地盤工学会の『杭の鉛直載荷試験方法・同解説』『杭の水平載荷試験方法・同解説』に基づき試験フィールドにて実施します。
載荷条件の選定
載荷試験を行う際は、製品として実際に使用される状況を模擬して、試験の条件を適切に設定する必要があります。 日本地工では、長年、基礎構造物を取り扱ってきた経験を生かし、最適な載荷条件(鋼材の大きさ・長さ・形状・土質・斜面等の地形・曲げモーメントの与え方等)を選定し、試験を実施します。
製品開発への還元
地面に埋設されてしまう杭基礎は、フィールド上での試験でしか分からないことが多々あります。 載荷試験の結果を元に改良を繰り返しながら、自社製品の開発に取り組んでいますが、日本地工が自信をもって製品をご提供できるのも、こういった積み重ねがあるからだと確信しています。なお、日本地工がご提案する杭基礎製品はすべてこれらの試験を繰り返し実施しております。
1土圧測定 
2計測状況 
3水平載荷試験状況 
4水平変位量の測定 
5鉛直変位量の測定 
試験の様子
04 杭の回転載荷試験
国による道路附属物の基礎設計基準が明確になっていない課題もあり、全国道路標識・標示業協会が主体となり、土木研究所ならびに国土技術政策総合研究所と、平成21年~24年に道路標識等の基礎及び柱の性能評価技術に関する共同研究を実施しました。日本地工はその共同研究の一環として実施した単杭の性能評価法の確立に向けた実験を担当しました。
世界初となる検証
日本地工では、明確になっていない単杭の回転支持における設計手法を確立するために、実際の杭をスケールダウンした杭の回転載荷試験を社内試験室で実施しました。杭の鉛直載荷試験ならびに水平載荷試験は昔から多数なされておりますが、研究当時、杭の回転載荷試験については、世界的にみても報告されておりませんでした。
フィールド地盤での検証
杭の回転載荷試験によって得られる回転抵抗特性(回転モーメントと回転角の関係)は、地盤の種類(例えば、砂質土であったり粘性土)や地盤の固さによって、異なります。そのため、様々なフィールドにおいて杭の回転載荷試験を実施しました。なお、このときの試験体は実際の道路標識に用いられる杭の大きさを想定したもので、試験装置等は、社内試験での経験を元に開発したものです。
成果・製品
本研究で得られた知見は、「載荷試験による道路標識等の杭の回転抵抗特性の評価(土木研究所資料第4226号,2012)」や「道路標識ハンドブック(全国道路標識・標示業協会,2012)」に反映されております。なお、本研究成果をフィードバックしたものに当社製品『ポールアンカー100型-V』があります。
1社内試験 
2模型地盤 
3土研で実施した公開試験(粘性土地盤) 
4フィールド試験(砂質土地盤) 
5土研資料第4226号 
6道路標識ハンドブック 
7ポールアンカー100型-V 
回転載荷試験の様子
05 樹木引張試験
樹木に関連する緑化事業が盛んになる一方で、建築基準では樹木の設計手法について明確になっておりません。そこで、日本地工では、実際に樹木の引張試験を実施し検証することで、「安全」な製品づくりを実施しております。以下に樹木用地下支柱製品の検証方法の1例をご紹介します。
樹木の充実率(受風率) の設定
樹木の引張試験は、樹木を一定の高さで水平に載荷し、樹木の倒壊(完全に転倒)時における荷重と変位量を測定。その測定データを逆算することで、樹木の充実率を設定します。なお、充実率とは樹木に作用する風圧力を計算するときに用いられる係数のことをいいます。
製品の機械強度の検証
製品の構造が複雑化すると、計算(設計)のみで製品の機械強度を保証するには限界があります。そこで、実際の製品の各部位にひずみゲージを取付け、載荷時の破壊形態を検証することで、より最適な構造の検討に活かしています。
成果・製品
樹木の充実率や機械強度試験によって得られた知見は、地下支柱製品『ジュポールアンカー』ならびに『ジュポールベース』に反映されております。
1樹木引張試験 
2変位測定器 
3試験による樹木の破壊 
4機械強度試験 
5ひずみの計測 
6地下支柱製品の部品 
7地下支柱製品の組立 
8地下支柱製品の設置 
樹木の引張試験の様子
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