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7.大規模接地体の接地抵抗測定

3)商用電源による測定

商用電源による測定とは、図7−2に示す測定回路系において商用電源とデジタルマルチメータなど(高入力インピーダンス電圧計)を用いた電圧降下法による接地抵抗測定のことをいいます。一般的に“電圧降下法”というと商用周波数で測定するものを指します。
この測定法では、電圧回路に対する誘起電圧の影響や接地電流などによる大地浮遊電位の影響が出てきます。これらの影響を除くために、以下のような手順で測定します。

  1. 大地浮遊電位V0 を測定します。(Is=0〔A〕時の高入力インピーダンス電圧計〔図7−2〕の読み)
  2. 接地網に電流を注入し電位上昇VS1を測定します。(Is〔A〕時の高入力インピーダンス電圧計〔図7−2〕の読み)
  3. 電流の極性を逆転し電位上昇VS2を測定します。(Is〔A〕時の高入力インピーダンス電圧計〔図7−2〕の読み)
  4. 接地網の電位上昇の真値VS0は、図7−3のベクトル図より7−2式で与えられます。
7-2式・7-2式・図7-3ベクトル図

ここに発生する浮遊電位は常に揺らいでいる(一定の数値を示さない)場合が多くあります。そのため、接地電位VS0は大地浮遊電位V0よりも十分に大きくなるように電流を与えなければなりません。
なお、発変電規程では、“接地電流を20A以上の電流値とすることが望ましい”とされています。