接地(アース)のことなら日本地工におまかせください。

日本地工株式会社 接地専門サイト

7.大規模接地体の接地抵抗測定

5)分流法

発変電所の接地は、送電線の架空地線や地中送電線のケーブルシースなどによって多くの接地系統と接続され、巨大な接地網を形成しています。そのため、特定の変電所の接地抵抗を測定する場合は、全設備を停電させ、他の接地網から分離独立させて測定しなければなりません。
“分流法”は、このような問題を解決し、設備が稼動している状態で他の接地網を切り離さなくても、特定の変電所の接地抵抗測定を可能にした画期的な測定方法です。
分流法の測定原理を図7−5に示した変電所接地抵抗測定を参考に説明します。測定対象となる接地に測定電流Iを流し込むと、その一部はGWやシースから他の接地網に向けて流出します。流出した電流Inをクランプ型電流計で測定し、測定電流Iから流出電流Inを差し引く(ベクトル演算)ことで、測定対象変電所の接地電流I0が求まります。このときの接地電圧Vと接地電流I0により測定対象変電所の単独接地抵抗値が求まります。
尚、この測定は、系統の残留零相電流流入や測定系への誘導があるため異周波交流電圧降下法での測定となります。

図7−5 異周波電源法(分流法)による単独接地抵抗の測定