3.大地抵抗率の調査・解析手法
2)逆算法
“逆算法”は、直径d〔m〕の接地棒(棒状電極)を深さℓ〔m〕まで打ち込んだ時の接地抵抗を測定し、その値から逆算して大地抵抗率を求める方法です。 接地抵抗計算式には幾つかの種類がありますが、その中で“JIS T 1022 病院電気設備の安全基準”で示されている計算式をご紹介します。 直径d〔m〕の接地棒を深さℓ〔m〕まで打ち込んだ時の接地抵抗値をR〔Ω〕とします。そのときの大地抵抗率ρ〔Ωm〕は3-1式で表されます。


一例として、長さ1.5m及び3.0mの接地棒(何れも直径14mm)を打ち込んで接地抵抗を測定した場合、接地抵抗値と大地抵抗率の関係は図3−4のようになります。この方法は、接地棒を打ち込んだ深さに応じた大地抵抗率しか把握できませんので、浅い深度(小規模)の接地設計に適しています。
